話題の「世界でいちばん透きとおった物語」を書籍で読んだ

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世界でいちばん透きとおった物語 🔗

「ネタバレ禁止」や「紙の本で読むべし」、「電子書籍では味わえない」など色々な書き込みがあったけど噂通り最後の結末を読むと本当にゾクゾクっとしますね。感動というか、何度も前のページに遡ってみたり 見返してみたり。本当に面白かった。

ストーリーは比較的シンプルで分かりやすい。普段ミステリー小説というのは読まないけどジャンルとしてはミステリーらしい。個人的にはそこまでミステリー感は感じなかったように思います。読み進めて最後の結末に近づくにつれて、「もしかして…?」という気持ちが強くなって、だんだんテンションもあがり一気に読み終わってしまうという面白い読み方ができた。

この本は「すごい」の一言です。紙でしか味わえないと聞くと多少なりとも予想は出来るものですが、この本に限ってはそういった予想を上回る驚きがありました。もう一度読み返したいところです。ネタバレをする事自体が何か本を読む気力を無くすという類のものではなく、ネタバレされるとそっちが気になって内容が入ってこない可能性の方が高いと思っています。

内容自体は主人公の父親である著名ミステリー作家が遺作として残したものが「世界でいちばん透きとおった物語」というもの。その遺作が存在するという情報だけを頼りに父親の交友関係をあたってみたりと探す物語です。読み進めていくと主人公自身が思い描いていた父親像が少しずつ変化していっている事が分かります。

この心境の微妙な変化も面白いと思うし、読み進めるごとに違和感だったり自分の中で思い描いていた時間軸が修正されていく感覚。そういった小さな変化を楽しむことも出来ると思います。読んでよかった。そう思える本でした。

久しぶりに紙の本で読んだけど文字が大きいなと思ったり、なんか新鮮な気分だった。電子書籍は結構フォント小さめにざっと読んでしまうことが多かったからね。

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